Qubeユーザー様をご紹介するインタビュー企画!
記念すべき第一回目のゲストは、当社代表取締役佐川学と10年来の仲であり、絆を深めてきた株式会社グラディート代表取締役の池邊和孝氏です。実はQube立ち上げ初期からマーケティングを支えてきたキーパーソンでもある池邊氏。そんな池邊氏に、グラディート設立時の背景や、これまでの歩みを振り返っていただきました。

ゲストプロフィール・会社概要
プロフィール
氏名:池邊和孝
社名:株式会社グラディート
役職:代表取締役
趣味:仕事、ランニング、旅行
座右の銘:己が源泉、決めたことは必ず実行
経歴:1980年、大分県佐伯市生まれ。大学を卒業後、横浜のIT企業に入社。2012年、関連会社の社外取締役に就任。2013年、執行役員に就任し、全事業の統括担当となる。2015年6月、同社の取締役に就任し、既存事業を短期間で黒字化に成功。全社売上高を200%増加させた。現在は国内最大級のIT団体理事をと国際ビジネスコンテストの審査委員を務める。
会社概要
社名:株式会社グラディート
Qube企業ページ:https://qube-q.com/public/sns/133/company_show
所在地:東京都渋谷区神宮前桑野ビル2F
設立年月日:2022年12月12日
業種:IT(情報通信)
事業内容:システム開発事業、ビジネスデザイン事業、デジタルマーケティング事業、事業戦略コンサルティング事業
第一印象は「ちょいワル」!?

サットン:まずはお写真を撮らせてください!「パシャ」
池邊:なんか改めて佐川さんと二人で写真を撮られるのって照れますね。(笑)
サットン:お二人はIT業界団体の「JIET(日本情報技術取引所)」の活動で出会い、もう10年ほどの付き合いになるんですよね。
佐川:そう。初めて池ちゃんに会った時の印象、今でもよく覚えてるよ。当時のIT業界って、みんな色白で、ネクタイ締めてスーツ着て...みたいな人が多かったじゃない?そんな中で、1人だけ日焼けして、ヒゲ生やして、靴下も短いの履いててさ。「なんか1人だけ時代の先を行ってるちょいワルなやつがいるぞ!」って(笑)。当時の業界ではすごく目立ってたし、異色で印象的だったんだよね。
池邊:私もよく覚えてますよ。見た目はスラっとして若々しくて、年上なのにフレンドリーで腰も低くてなんて素敵な人なんだろうって。ユニークなんだけど、めちゃくちゃ真面目に仕事に向き合っている人なんだなっていうのもよくわかりましたね。
ストック型ビジネスを成功に導くマーケティングの力
Qube参画のきっかけと前職での実績
サットン:池邊さんにはQubeのマーケティング関連で、私もすごくお世話になっていますが、Qubeに携わるきっかけは何だったんですか?
池邊:約18年間務めた前職を辞めて、ちょうど独立したタイミングで佐川さんからお話をいただきましてね。自社サービスを立ち上げたからマーケティングのサポートをしてほしいと。前職でマーケティング、ブランディング、デザインなどの知見を総合的に持っていたので、お力添えをさせていただくことになりました。
サットン:前職ではどのようなことをされていたんですか?
池邊:横浜の総合IT企業の取締役を務めていました。国内のデンタルクリニック向け大規模ECサイトや某有名インターネット広告企業の目標管理システムなどをはじめ多くの受託開発もやっていましたし、ストック型ビジネス(自社サービス)にもチャレンジしました。自社のサービスを各種マーケティング・ブランディングを用いて拡大していった結果、売り上げの7割はストック収益になり、会社は急成長しましたね。
先行投資のリスクと背中合わせ。ストック型ビジネスの難しさ
佐川:インターネット、いわゆるWebが普及して、世の中の仕組みも大きく変わってビジネスモデルも変わったじゃない?そこでWebの方に注力したことでビジネスがうまくいってたかんじだよね。さっき国内のデンタルクリニック向けのECサイトの話が出たけど、昔は手袋とかその他備品とか、カタログで選んで電話とかFAXで発注してたのを、全部インターネット上でできるようにしたってことでしょ?
池邊:そう、歯医者向けのアスクルみたいなかんじ。今では当たり前なんだけどね。
佐川:あとさ、当時のIT企業って社員を増やして派遣したり、たくさんの受託開発を抱えたり、そういう労働集約型ビジネスモデルがほとんどだったじゃない。そんななかでいわゆるサブスクみたいなストック型のビジネスモデルを展開してたのが池ちゃんの前の会社。それでうまくいってるIT企業って当時あまりなかったから、当時すごく新しい会社に見えたよ。
池邊:そうですね、インターネットサービスプロバイダー(ISP)事業に関しては複数のブランドを持っていて、会員数もかなり多かったし、インターネットサービスプロバイダーやデータセンター、あとはVPS(Virtual Private Server)、ホスティング、こういった事業だけでも年間数億円の売り上げを持ってましたね。
でもこの業界って技術や通信スピードの進化がめちゃくちゃ早いじゃないですか。何ギガ、何十ギガと通信速度が上がるたびに設備投資が必要になる、それも相当な額で。ストック型なので、先行投資と投資回収のリスクが一番大変でしたね。
佐川:売り上げが上がる前に先にお金が出ていくんだよね。そこのバランスって難しい。
池邊:本当にその通りで。当たるかどうかわからないことに資金、リソースを投下する。それに対して情熱を持ってどうにかしてシェアを拡大していく。そこに必要なのが信念と覚悟なんだと思いますね。

どんなに良いサービスも「知られないと始まらない」
池邊:そしてマーケティング・ブランディングにどっぷり浸かることになったのがホテル向けのインフォメーションサービスシステム。
佐川:ホテルのテレビつけると各種案内があったり映画観れたりする、あれね。
池邊:はい、そのサービスは国内のホテル、宿泊施設に最も多く導入されていました。これも全国に広げていくのに、自社の営業チームだけではどうしても限界があって。そこに対しては代理店、例えば大手電機メーカーや大手旅行会社さんに協力していただきました。それができたのも営業、マーケティングの成果ですね。マーケティングの施策にかなり力を入れて、Web上でのサービス認知度を飛躍的に上げました。
佐川:ストックをとるような場合だとマーケティングは非常に重要ということだよね。
池邊:はい、ストック型ビジネスにおいても、その他あらゆるサービスにしてもそうなんですけど、認知向上、つまり、まず知られないと始まらない、たとえどんなに良いサービスであったとしてもね。逆に言うと大したサービスじゃなくてもマーケティングによっては売れたりするという、そういう世界でたくさんのことを学ばせていただきました。
社会を良くするビジョンとエンジニアの未来を創る挑戦
Qubeへの共感
サットン:その経験がQube参画につながってきているんですね。
佐川:そう、Qubeの機能追加とか改善をやっていく中で、マーケティングサポートとして結果が出るまで伴走するっていうのを今やってもらってる感じだね。
池邊:私がQubeに携わらせていただいたのが2022年の7月くらいなんですよ。
佐川:よく覚えてるね。
池邊:僕が独立した直後だったんでね。「ストックビジネス良いですね、自社サービス良いですね、うちもやりたいんですよ」ってみんな言うんですけど結局やらないんですよ。その中でいよいよ佐川さんが自社サービスを作ったんだなって。コロナだのなんだので紆余曲折ありながらも今4000社くらいまで増えて、ここまで自社のサービスを情熱を持ってやり続けているのはすごいと思います。自社サービスを作ってもやり続けている人って私の周りにもあまりいなくて。儲けが出るまでは赤字も出るし、ダメ出ししてくる人もいっぱいいると思うしね。
サットン:池邊さんはダメ出ししなかったんですか?
佐川:細かいことはいろいろ言われたけどね。(笑)
池邊:Qubeの話を聞いたときは儲けよりもまず先に、みんなのため、社会のためになるようなサービスだなと率直に思いましたね。もちろんボランティアじゃないから利益も大事なんだけど、シェアリングエコノミーの考え方から始まって、世の中を良くしようとする延長線上のサービスですよね。
佐川:そう、仕事ってビジョンありきじゃないと意味ない気がして。社会に対してプラスになりたい。それを実現するために技術者のみんなにがんばってもらう。ただ儲かるだけじゃ世の中発展しないんじゃないかと思うんだよね。日本がずっと低迷しているのって、ビジョンが抜けてるからなんじゃないのかなって思う。
エンジニアの社会的地位向上を目指すグラディートのビジョン
佐川:池ちゃんの会社はビジョンってある?
池邊:私のビジョンは「エンジニアの社会的地位向上を目指す」ですね。ごく一部のSES企業ですけど、案件をただ右から左に流すだけで、エンジニアをまるでモノみたいに扱うようなところがまだあるじゃないですか。でも、私たちの暮らしはもうITなしじゃ成り立たない。人口が減り続けていくこれからの日本を支えられるのって、本当にITしかないと思うんです。そのITを陰で支えているのがエンジニアのみなさんの努力なんですよね。だからこそ、そうしたエンジニアの方々の待遇を整えて、社会にもしっかり貢献していきたい。そんな想いで株式会社グラディートを経営しています。
サットン:株式会社グラディートはどういった会社なんですか?
池邊:システム開発事業が主軸ですが、お客様の事業課題を解決するための戦略立案、成功へ導くためのブランディング&マーケティングも行っていて、これらを一気通貫で提供できることが強みの会社です。最近は特に「社内のルーティン業務をAIエージェントで自動化したい」といったご相談が増えており、最新のAI技術を活用した業務効率化やビジネス変革のサポートにも力を入れています。

AI時代を生き抜く「戦略視点」を持った人材育成
佐川:マーケティングやブランディングのノウハウを持っていて、今はAIを使った取り組みも進めている。デザインや開発といった技術だけでなく、マーケティングやAI活用まで両方の知見を持っているのは大きな強みだと思うんだけど、今後は会社をどういうふうに組み立てていきたいと考えているの?
池邊:システム開発における様々な工程ががAIに置き換わってきているのでその辺はかなり危惧していますね。でもおっしゃる通り、うちはシステム開発だけでなく、マーケティング、コンサルティングなど戦略分野まで幅広く対応できる強みがある。だからこそ、それを私や一部の社員だけで完結させてちゃ意味がないと思っているんですよね。
社員のエンジニアたちには、AIを使いこなして効率的に開発するスペシャリストになるのか、マーケティングの知識を入れてコンサルもできるエンジニアになるのか、うちだからこそできるキャリアアップを目指してほしい。
私自身、これまでのキャリアで「デザインだけ」「マーケティングだけ」みたいな制限をつけずに、オールマイティにお客様のコンサルティングを行ってきました。だからこそ、この「全体を掌握してコントロールする力」をエンジニアたちにも伝えていきたい。単なる仕様に沿った開発を行うエンジニアで終わるんじゃなくて、「お客様のビジネス課題を総合的に解決できる人材」へ引き上げていきたいと考えています。
佐川: すごく共感する。日本のIT企業やエンジニアって、どうしても「技術そのもの」に特化しがちなんだよね。でも「その技術を使ってお客様にどういう結果をもたらすか」「ビジネスをどう構築するか」という視点が弱い。だから下請け構造から抜け出せず、業務の一部を効率化するだけのビジネスに留まってしまう。全体を俯瞰してコントロールできる力や、AIを活用してビジネス全体を動かす視点がこれからのIT業界には不可欠だよね。
池邊: 本当におっしゃる通りで、言われたことだけをやる仕事なら、お客様から「あなたじゃなくて、AIでいいよね」と言われてしまうので。(笑)戦術(コーディングや作業)はAIに代替されるけど、戦略(ビジネスの全体設計や課題解決のアプローチ)は人間にしかできないと私は思っていますね。
ゼロからの創業と経営者として歩む覚悟
42歳からの決断。ゼロからの起業と苦難の創業期
サットン:株式会社グラディートの設立にはどういう背景があったんですか?独立に向けて綿密な準備などはされていたんでしょうか?
池邊:いえ、準備する時間は一切ありませんでした。急な形で前職を退任することになり、本当にありがたいことに、複数社から後継者や役員として高額オファーもいくつかいただいていたんです。 ただ、これまで色々な経験をさせていただいた中で、唯一やったことがなかったのが社長になること。創業社長としてゼロをイチにする経験というのがなくて。当時42歳で、がむしゃらに働けるのもあと十数年。そう考えた時に、一度きりの人生で後悔はしたくない、自分の力をどこまで試せるか挑戦してみたいと思って、一念発起して会社を立ち上げました。
サットン:好条件のオファーを断ってまで、社長になる道を選んだんですね。
池邊:我ながら一番厳しい道だったと思いますね。前職からお客様を引き継ぐことも、従業員を引き抜くこともしない、本当にまっさらな状態でのスタートだったので非常に苦労しました。長女は大学に入学して間もない時期だったし、家のローン、車のローンもまだあったし。だから本当に節約してましたよ、私は一日一食にして移動もなるべく徒歩にして、色々なものを我慢してね。1~2か月で7~8キロ痩せました、もともと痩せているのに。(笑)
佐川:創業者が一番大変というか、ステージが違うよね。うちは父親が創業者で俺は出来上がったところに乗っかったからスタートの苦しみはよくわからないんだけど、明日どうなるかの世界だもんね。
池邊:「もう何でもやるしかない!」という感じでした。私の失敗で家族の人生を潰すことはできない、だからもうやるしかないって。設立時はただただのその強い想いで持ちこたえていました。あの頃には戻りたくないです(笑)
経営者としての覚悟と、業界への恩返し
サットン:株式会社グラディートの社長として会社を経営して早4年、改めて今どう感じますか?
池邊:そうですね...なんというかやることなすこと全部失敗というか、全然自分の思い通りにいかないんですよ、経営者って。だからこそ、1%でも結果が出た時は心の底から嬉しいんですよね。社長の一番の仕事は、様々な背景を背負っている従業員とその家族を守り、幸せにすること。そのためには自分の時間やお金を犠牲にしなきゃいけないし、全責任を背負うシビアさもあります。でも、社長にしか味わえない「苦しくも素晴らしい職業」だと思いますね。この感情は社長にならないとわからないと思います。
佐川:余裕がない状態で会社を立ち上げてまだ4年なのに、その境地に達している人って、なかなかいないんじゃない?
池邊:そうですね。ゼロから作った会社に、お客様をはじめこれだけ多くの仲間がついてきてくれたことが自分の中で本当に大きくて。彼らを幸せにしたいという強い思いが支えになっています。それと、新卒からずっと身を置いてきたIT業界への恩返しですね。日本の人口が減っていく中でITの成長は不可欠ですし、この業界の発展に少しでも貢献していきたいんです。
佐川:若い時から業界団体とかでも活躍していたからね、視野が広いんだろうな。
池邊:Qubeと一緒ですよ。世の中を良くしたい。自分が作った会社がエンジニアやお客様含め、世の中のためになるなら、あの時に最も厳しい決断をして良かったなと今となっては思いますね。
インタビュアー紹介
佐川 学(さがわ まなぶ)
株式会社シー・エス・エスホールディングス 代表取締役CEO
株式会社シー・エス・エス 代表取締役CEO
2015年9月の代表就任以降、老舗IT企業として証券システム開発を基盤に「AWS・データ分析・AI」などの先端技術と自社プラットフォーム「Qube」を掛け合わせ、10年で売上を2倍以上に成長させる。伝統とベンチャー精神をあわせ持つ経営で事業拡張を牽引。座右の銘は「良いことをする」。
サットンローラ鞠子(まりこ)
株式会社シー・エス・エス デジタル・マーケティング部
新卒で外資系物流会社に入社後、プログラミングやデザインを学びwebの世界へキャリアチェンジ。現在は「Qube」のマーケティングを担当している。カラオケの十八番は相川七瀬の「夢見る少女じゃいられない」。


