2026.8.5

【Gemini(Gem)で作るSNS投稿】企業キャラの口調までAIで再現する指示のコツとその結果

こんにちは!株式会社シー・エス・エスのマーケティング担当 神子です。

当社では日々のSNS運用の中で、自社の取り組みや公式キャラクターを使った情報発信を行っています。ただ、発信を続ける中で「企業らしさ」や「キャラクターの口調」を崩さずに投稿文を作るのは、毎回かなりの時間と手間がかかる作業でした。
この作成コストを減らしつつクオリティも保つために、GoogleGeminiの「Gem」を使って自社専用の投稿作成ツールを作ってみたんです。指示の出し方を工夫したところ、キャラクターの口調や投稿ルールをしっかり再現した文章が作れるようになり、業務効率が格段に上がりました!

そこで今回は、当社が実際に設定した【プロンプトの工夫】(指示のコツ)と、それによって【業務がどう変わったかというリアルな結果】をご紹介します。
自社でAIを活用する際のヒントとして、ぜひ参考にしてみてくださいね!

複数アカウント運用の実態と課題

SNSの運用は「サクッと短文を投稿するだけ」と思われがちですが、実際には裏でかなりの手間がかかります。ターゲットに合わせた投稿の企画や、プラットフォームごとのトーン&マナーの調整など、自社らしさを保ちながら継続して発信を作るのは、想像以上に負担の大きい作業だからです。
当社(株式会社シー・エス・エス)でも、まさにこの運用の難しさを痛感していました。

当社は現在、主に以下の構成でアカウントを運用しています。

  • コーポレート用 X:コーポレートキャラクターを用いた親しみやすい発信
  • コーポレート用 Facebook:会社の取り組みや信頼感を伝える発信
  • 自社SaaS「Qube」用 X、Facebook:サービスの魅力やイベント情報を届ける発信

このように、同じ会社の発信であってもアカウントやプラットフォームごとに求められる役割やトーンが大きく異なります。

そうした環境下で、担当者として特に大変だと感じていたのは次の3点でした。

  1. 思考の切り替え負荷
    プラットフォームに合わせて「真面目な企業向けの文章」や「キャラクターの口調」など、アカウントごとのトーンを頭の中で毎回切り替えながら作成する負担
  2. 口調やトーンのブレ防止
    投稿ごとにキャラクターの語尾やアカウントごとの雰囲気がブレてしまわないよう、毎回細かく確認・調整する気遣い
  3. 作成にかかる時間
    これらを考慮すると、1投稿を作るのに15分近くかかってしまい、他の業務に押されて作業を後回しにしがちになること

Gemini(Gem)で作るSNS投稿_挿絵1

 

「SNS運用の重要性は理解しているものの、すべて手作業でクオリティを保ち続けるのには限界がある」
これが、当時の私たちが直面していたリアルな課題でした。

キャラクターの口調を再現するGemの作成とプロンプトの工夫

これらの課題を解消するために活用したのが、Google Geminiのカスタム機能である「Gem」です。

当社では、以前からGoogle Workspaceを導入していることもあり、普段から生成AIツールではGeminiを日常的に活用していました。そうした馴染みのあるGeminiの中で、今回の課題解決に役立ったのがこの「Gem」という機能です。


Gemとは、あらかじめ指示文(プロンプト)を設定しておくことで、自社専用のAIアシスタントを作成できる機能です。毎回前提条件を入力し直す必要がなく、決まったルールに沿った文章を素早く出力できるようになります。

今回は、特に「公式キャラクターの口調」や「アカウントごとのトーン」をブレさせないために、プロンプトの組み立てにおいて次の3つの工夫を行いました。

1. キャラクターのペルソナと役割を明確にする

「キャラクターっぽく書いて」などと曖昧に指示するのではなく、「性格」「立場」「発信の目的」をしっかりと定義します。企業の公式キャラクターとして親しみやすさを持ちつつ、会社の取り組みを届ける役割という前提をAIに明確に認識させます。


[実際のプロンプト]

◆ X(旧Twitter)のトーン&マナー
・当社の公式ゆるキャラであるハリネズミの「とげまる」が投稿している設定にすること。
・キャラクター設定:とっても小さくてかわいい。ときどき生意気。あわてんぼうでドジっ子。
・口調:カジュアルで親しみやすく。挨拶は「おはまる」など。語尾にときどき「~まる」をつけて喋る。

ブログ【Gemini(Gem)で作るSNS投稿】企業キャラの口調までAIで再現する指示のコツとその結果

2. 「カスタム指示」や「知識(ファイル添付)」で自社情報をインプットする

AIに抽象的な一般論ではなく「自社ならでは」の文脈に沿った文章を出力させるため、事業内容や強みなどの前提情報を組み込みます。カスタム指示への直接記述に加え、Gemの「知識」機能を使って社内のPDF資料等をアップロードしておくことで、自社の詳しい背景を踏まえた投稿文が生成されるようにしています。

 

[実際のプロンプト]

◆ 【企業情報・前提知識】
・当社グループの強み・特徴(証券システム開発の上流工程、AWS、自社SaaS「Qube」など)
◆ 参考情報
・Gemにアップロードされている添付ファイル(強み分析PDF等)も随時参照すること。

3. プラットフォームごとの投稿フォーマットを定義する

アカウント(X・Facebook)ごとのルールもあらかじめ指示に組み込みました。

  • 文字数の上限
  • ハッシュタグや絵文字の制限
  • プラットフォームごとのトーン&マナー

これらを指定しておくことで、出力された文章をそのまま各SNSに投稿できる状態を目指しました。

 

[実際のプロンプト]

◆ 共通ルール
・文字数:各SNSともに250文字前後。
・絵文字:少なめにすること(1つの投稿につき、1個か2個程度)。
・ハッシュタグ:内容に合ったものをいくつか入れること。

◆ Facebookのトーン&マナー
・カジュアルで、親しみやすい、人柄が伝わるような文章にすること。

このように、具体的なルールを組み込んだGemを構築したことで、各アカウントに合わせた投稿文のベースを自動で生成できる環境が整いました。

こんなに作業が楽になった!Gem導入の実感と変化

完成した「Gem」を実行した結果がこちら!

ブログ【Gemini(Gem)で作るSNS投稿】企業キャラの口調までAIで再現する指示のコツとその結果 (1) (1) (1)

SNS運用のための「Gem」を作成し、日常業務に組み込んだことで、業務効率と運用のハードルには大きな変化が生まれました。

1. 1投稿15分かかっていた作業が「わずか数分」に!

最も大きな変化は、作成時間の劇的な短縮です。
完全手作業だった頃は、投稿案の作成から口調の調整、フォーマットチェックまで含めて1投稿あたり約15分かかっていました。

Gem導入後は、作成する投稿数やテーマを入力するだけで投稿文のベースが完成するため、担当者は内容の確認と微調整を行うだけで済みます。完全手作業でなくなった分、1投稿にかかる時間は「わずか数分」にまで短縮されました。
これにより削減された作業時間は、企画や業務改善などの別業務に充てることができています。

2. 「おっくうさ」がなくなり、投稿作業を後回しにしなくなった

時間の短縮だけでなく、心理的な負担が軽減されたことも大きな成果です。
ゼロから文章を起こす作業はどうしても「面倒さ」や「おっくうさ」が生じ、投稿作成そのものを後回しにしてしまいがちでした。

Gemによって投稿案がすぐに立ち上がる状態になったことで、作業に取り組む際の気持ちのハードルがぐっと下がりました。単なる業務効率化にとどまらず、作業を後回しにせずスムーズに進められるという行動の変化を実感しています。

AIとともに歩む、これからのSNS運用

SNS運用において、企業の「らしさ」を保ちながら投稿を継続することは大きな課題です。

今回のGem作成では、ペルソナ設定や自社情報のインプットといった指示の工夫により、AIが自社の世界観を維持したまま適切な文章を出力する環境を整えました。投稿そのものの作成時間の短縮はもちろんのこと、担当者の「後回しにしがち」という心理的負担を解消し、無理のない継続的な発信体制を確立できたことこそが、本取り組みにおける最大の成果です。
単にツールを導入するのではなく、自社のルールをきちんと反映し実用性を担保することで、作業負担を抑えながら継続性を高めていく。これこそが、私たちが考えるこれからのSNS運用の形です。

株式会社シー・エス・エスでは、今後も最新技術を積極的に現場へ導入し、業務プロセスの効率化と発信力の強化に挑戦してまいります。
実践を通じて得た知見を活かし、今後も継続的に発信していきますのでご期待ください!

 

この記事の著者

プロフィール画像:神子優

神子 優(Kamiko Yu)

2016年新卒入社。結婚を機に一度退職しましたが、2025年に再入社で戻ってきました!
当時はデータ分析エンジニア、現在はマーケティング担当。

私たちは、コーポレートキャラクター「とげまる」のことを「とげちゃん」と呼んでかわいがっています🦔