開発概要
受注制限がある車種に対して、受注可能台数が少なくなった段階から商談を予約制としています。しかし、商談予約の管理はアナログ（営業員との連携や商談権・成約状況をExcel管理)で行っており、業務が煩雑となっていました。
そこで、受注制限のある車種を販売する際、営業員がシステムから商談予約を行い、予約待ちの状況や商談状況を管理・更新できるようにすることで、管理者の業務負荷を削減することができ、営業員との連携・情報共有がよりスムーズに行えるようになりました。
また、営業員が商談予約の入力や成約状況を更新する際、外出先で入力することがあるため、スマホからも操作できるようWebシステムにて実現しました。
導入の背景
生産予定がない商品の在庫数が少なくなると、営業員が在庫数より多く販売しないよう担当者がEXCELで台帳管理していましたが、リアルタイムで営業員の商談状況を把握できないため、在庫よりも多く販売してしまい、お客様へ謝罪することがありました。
管理業務が煩雑であり、営業員とのコミュニケーションコストなども高いことから、業務改善を目的としたシステム開発のご依頼がございました。
導入の決め手
Webシステムでの構築にあたり、Webサーバ等の機器購入が必要でしたが、AWSを利用することで機器購入の初期費用を抑えることができました。
また、利用者は社員のみでしたので、営業日や利用時間を制限※することで、クラウド月額利用料金を削減することができた点が導入の決め手となりました。
※管理者が利用日・利用可能時間を設定できるカレンダー機能を作りましたので、業務状況にあわせて時間延長が可能な作りとしました。
導入後の効果
導入直後は、システムに不慣れな営業員から、自分で予約入力するのは面倒との不満の声も上がりましたが、操作を覚えると入力作業も30秒～1分程度で完了しますので、次第に不満の声も減り、管理者の残業時間が大幅に削減されました。
また、お客様から予約キャンセル待ちの状況を聞かれた際、リアルタイムで確認できるようになったので、「こちらの商品は、あと〇人のキャンセル待ちなので、類似のこちらの商品はいかがですか？」と類似商品をお勧めすることができ、営業成績が上がったと営業員からも良い評価を頂きました。
今後期待すること
今回構築した「予約管理システム」は世の中にたくさん出回っていますので、パッケージシステムの導入でも代替可能でした。しかしパッケージシステムでは利用しない機能が多く備わっておりランニングコストが想定よりも高くつく問題と、痒い所に手が届かない（妥協して余計な業務が発生する）ことがあり、本件はフルスクラッチでのシステム開発の良さが顕著に現れた事例となりました。
また、導入後に海外からの特殊な予約制限に関する業務規則が増えたため、システム改修を行いましたが、業務に沿ったシステムを提供できましたので、社員の皆様への業務負荷が増えることなく対応できた点も良かったと思います。
どの会社様も自社特有の文化があり、属人化している業務を行っている方の多くは稼働時間が高い傾向がありますので、画一的なシステム導入だけでは改善されないケースもあります。そこで、私たちはシステム運用後の業務がイメージできるようご提案させて頂き、費用対効果に見合うだけのシステムを開発させて頂きます。
