プロジェクト概要
お客様の事業活動を通じて蓄積された多様なデータを有効に活用し、エンドユーザーや取引先企業に対して、より付加価値の高い情報やサービスを提供することを目的としたプロジェクトです。

導入の目的
お客様の課題
こちらのお客様は、以下のような日常課題を抱えていました。
データの管理
- 異なる形式のファイルが、様々な場所に分散しており、全体的な活用が困難
- 各システムに散らばったデータが把握できず、整理や統合に多大な工数が必要
ビジネス展開への影響
- 社内にあるデータを有効活用できず、経験と勘に頼ってしまっている
- データを活かした新規ビジネスの展開が後れを取っている
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弊社が提案した解決策
AWS上に新たなデータ分析基盤を実装
課題解決のため、AWS(Amazon Web Services)上に新たなデータ分析基盤を実装しました。サーバーレス構成により、運用負荷を抑えつつ、将来の拡張にも柔軟に対応できるシステムを実現しました。
AWS構成
1.QuickSight
環境のデータソースと連携しながら高速にダッシュボードや分析を提供できるBIツール。
2.Glue
AWSが提供するサーバレスなETL基盤で、データレイクや分析基盤の構築を効率化できる。
3.Aurora
MySQL/PostgreSQL互換で、商用DB並みの高性能・高可用性をクラウドネイティブかつ低コストで実現できる。

主な開発内容
1. データ統合機能の開発
オンプレミスやクラウドに散在するデータを自動的に収集し、統一されたフォーマットで管理できる仕組みを構築しました。
2. 安全で安定した運用基盤の構築
重要なデータを保護するためのセキュリティ対策と、システムの安定稼働を監視する仕組みを整備しました。
3. 分析・活用しやすいデータ環境の整備
収集したデータを、お客様が求める分析や活用に最適な状態に加工・整備しました。
コストの大幅な削減のために、AWSのサーバレス構成を採用
本プロジェクトでは、お客様の長期的なビジネス成長を支える技術基盤として、AWSのサーバーレス構成を採用しました。
AWS・サーバレス構成のメリット
1. 高い信頼性
AWSは長年の経験と実績で、世界シェアNo.1を誇っています。豊富なサービス群と強固なセキュリティ体制が高く評価されており、高い信頼性があります。
2.多様なサービスとの連携
AWSは200を超えるもの多様なサービスと連携が可能のため、必要な機能を必要な時に、すぐにその機能をシステムに組み込むことができます。例えば、後から、必要に応じて、AWSの提供するAI分析機能を入れることも可能です。
3. 運用コストの大幅削減
サーバレス構成は常にサーバーを起動しておく必要がないため、分析基盤が稼働していない時間帯のコストを削減することができます。
4.事業成長に合わせた柔軟な拡張性
AWSは利用量に応じて自動的にスケールできるため、将来的なデータ量増加や利用の者拡大に対応できます。
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導入後の効果
データ活用による事業変革の実現
意思決定の迅速化と精度向上
これまで各部門に散らばっていた情報をデータを集約し、一元管理することで、必要なデータをすぐに取り出せる環境を実現しました。経営判断に必要な情報の集計・可視化が容易になり、迅速で的確な意思決定が可能となっています。
新たなビジネス機会の創出
各部門のデータを横断的に分析することで、新たな気づきを得ることができました。これにより、データに基づいた新サービスや改善施策の立案が可能になりました。
持続的な競合優位性・成長基盤の確立
事業成長を持続的に推進するため、データ活用の仕組みを構築しました。複数のデータを掛け合わせた深い分析からお客様の真の課題に応える独自の解決策(ソリューション)を導き出すことで、顧客満足度向上と事業成長の好循環を生み出しています。
データ処理自動化による業務改革の実現
データ収集・整理作業の完全自動化
これまで担当者が手作業で行っていたデータ収集・整理作業を完全自動化する仕組みを構築しました。その結果、数十時間を要していた作業をわずか数分で完了することが可能となりました。
ヒューマンエラーの根本的解決
手作業による入力ミス・転記ミスを完全に排除する仕組みを構築し、データ品質の抜本的な向上を実現しました。これにより、信頼性の高いデータが作成され、修正・チェック作業に費やしていた時間をその他の業務に費やすことが可能となりました。
データ分析基盤で拓く未来のビジネスチャンス
データ分析基盤の導入は、単なる仕組みづくりではなく、データを活かしてコストを抑えたり、新たなサービスのヒントを得たりと、実際のビジネス成長につながる仕組みです。以下では、データを活用することで期待できる具体的な効果をご紹介します。
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隠れた収益機会の発掘
社内に分散していたデータを一元化し、多角的に分析することで、これまで見落としていた売上向上のヒントや、顧客の関心・行動傾向を把握できるようになります。
たとえば、部門横断でのデータ活用により、新たな商品やサービスの企画につながり、さらなる売上拡大が期待できます。
既存事業の収益性アップ
データを有効に活用することで、既存のビジネスをより収益性の高い事業へと進化させることが可能になります。
たとえば小売業では、顧客の購買履歴やウェブサイトの閲覧履歴、店舗での行動データなどを統合・分析することで、事業全体の収益向上を図ることができます。
さらに、無駄なコストを可視化して削減したり、効果的な投資先を見極めたりすることで、同じ売上でもより高い利益を生み出せる体制づくりが実現します。
将来への戦略的投資基盤
構築したデータ分析基盤は、AWSは将来の変化にも柔軟に対応できる環境をそろえているため、長期的に、データ活用を可能にする持続的な仕組みとして機能し続けます。
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