開発概要
サーバーホスティングサービスで運用していたWebシステムをAWS(アマゾン ウェブ サービス)へマイグレーションを行いました。
Webシステムはサーバーやデータベースなどを1社のみが占有するシングルテナントのシステム形態でした。今後、他社へサービスを横展開することを見据え、クラウドの特性を生かしてWebシステムを複数台のサーバーに複製しました。
その結果、Webシステムを複数社へ展開可能な仕組みを構築しました。
また、今回のマイグレーションに際してWebシステムを動作させるOSのサポート期限が切れていたため、AWSサービスとの相性が良く、長期サポートを受けることができるAmazon Linuxを採用しました。
導入の背景
お客様がWebシステムをAWSへ移行する前は、サーバーホスティングサービスを利用してWebシステムの運用を行っていました。そのWebシステムは、24時間365日稼働する必要はなく、必要な時に必要な期間稼働すれば良い、少し特殊な利用形態のWebシステムでした。
サーバーホスティングサービスの場合、Webシステムを稼働する必要のない期間でも利用料を毎月支払う必要がありました。
そのような時に、お客様が利用量に応じた従量課金型のパブリッククラウドに着目し、Webシステムをサーバーホスティングサービスからパブリッククラウドへ移行するための検討を始め、弊社にご相談をいただきました。
導入の決め手
既存のWebシステムのOSのサポート期限が切れており早急な移行を要しました。AWSを活用することで初期導入時のコストも少なく、迅速にサーバを移行する事が可能なため、導入を決定しました。
また、今回の提案では、AWS環境に併せたWebシステムの改修および運用も含まれており、基盤とWebシステムの両方をオールインワンで対応出来る点も導入の決め手となりました。
導入後の効果
AWSに移行したことにより従量課金制になりました。そのためWebシステムを稼働していない間はサーバを停止し、不要な利用料の支払いを削減する事ができました。
Webシステムの稼働期間も、AWSが提供している充実したマネージドサービスを活用することでサーバの運用を自動化し、運用コストを大きく下げることに成功しました。
今後期待すること
今回のプロジェクトでは、サーバーホスティングサービスで運用していたWebシステムをAWSへ一部を除きそのまま移行しました。そのため、Webシステムを新規に横展開する際に、どうしても手動で実施する作業があり、ヒューマンエラーを引き起こすリスクがあります。また、手動で実施する作業があるため、Webシステムの利用依頼が来てからWebシステムを提供するまで数日頂いている状況です。
今後は、AWSのAPIなどを利用して、手動で実施している作業を自動化していくことで、迅速にサービスを提供できる様にしていければと考えています。
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